- 資産は分散した方がいいって聞くし、コモディティも組み入れようかな
- 実際コモディティを組み入れる際のメリットやデメリットが気になる
- 投資信託でコモディティ商品を選ぶならどれがいいの?
こんな想いをお持ちの方向けの記事になっています。
2022年は世界的な株安に見舞われています。
そんな中、コモディティ価格は上昇。
コモディティ投資は株式運用されている方にとって特に分散効果が高いです。
「株はやってるけど、コモディティはまだ」という方は是非参考にしてくださいね。
コモディティ投資とは?

コモディティ投資とは「商品」と呼ばれる銘柄に投資することです。
- エネルギー:原油・ガソリン・天然ガスなど
- 貴金属:金・銀・銅・プラチナ・アルミニウムなど
- 農産物:小麦・とうもろこし・大豆など
コモディティ(商品)投資といっても、現物に投資するだけではなく、ETFや投資信託の形で投資することが可能です。
本記事は投資信託に焦点を当てていきたいと思います。
コモディティ投資信託のメリット

コモディティに投資するメリット、投資信託という形で投資するメリットについて解説します。
- インフレに強い
- 投資信託は分散効果が高い
- 24時間売買できる
インフレに強い
インフレとは物価が上昇することです。
コモディティ(商品)価格は上昇しやすい局面です。
一方インフレ時に株価は下落することが多いです。
2022年はアメリカのインフレ懸念で、より一層コモディティ投資に注目が集まっています。

投資信託は分散効果が高い
コモディティ投資は株・債券などとの相関関係が低く、分散効果が大きいです。
とはいえ、コモディティの中には「金」や「エネルギー」など様々な種類があり、投資先が悩ましい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん狙ったコモディティ現物を買うという方法もありますが、投資信託という形でまるっとコモディティ全体を購入することができます。
つまり投資信託を活用することでより分散投資が高まるということです。
24時間売買できる
コモディティETFを購入しようと思うと取引市場が開いている時間帯(9:00~11:30・12:30~15:00)に取引する必要があります。
一方投資信託は約定日が翌日になってしまうなどありますが、基本的に24時間売買可能です。
本業をされていて、日中売買できない方には投資信託での購入がおすすめです。
コモディティ投資信託のデメリット

コモディティに投資するデメリット、投資信託という形で投資するデメリットについても解説します。
- インカムゲインがない
- コストがかかる
インカムゲインがない
コモディティには株式の配当や債券の金利のようなインカムがありません。
つまり価格の変動により利益をあげるしかないということです。
コストがかかる
コモディティ投資信託を購入する場合、現物やETFに比べコストがかかってしまうことが多いです。
具体的には、申込手数料・信託報酬率・信託財産留保額などです。
ただ、コストを抑えて投資できる商品もありますので、それは後ほど紹介いたします。
おすすめのコモディティ投資信託3選

様々な投資信託を売買してきた現役銀行員の目線で選んだコモディティ投資信託を3銘柄紹介いたします。
選定基準は以下のとおりです。
- 投資先が分散されているか
- コストが安いか
- パフォーマンスが良いか
eMAXISプラス コモディティインデックス
セクター別構成割合(2022年4月28日時点) | |
エネルギー(原油・天然ガスなど) | 35.7% |
産業金属・貴金属(金・銀など) | 30.7% |
農産物(小麦・トウモロコシなど) | 29.0% |
畜産物(牛・豚肉など) | 4.6% |
エネルギー・貴金属・農業などにしっかり分散投資されていますね。
トータルリターン(2022年5月末時点・年率) | |
1年 | +65.82% |
3年 | +24.38% |
5年 | +12.78% |
この1年は異常なパフォーマンスですが、長期で見ても問題ないリターン率ですね。
コスト | |
申込手数料率 | 0% |
信託報酬率(年率・税込) | 0.9%程度 |
信託財産留保額 | なし |
購入時、解約時の手数料はかかりません。
運用中の信託報酬がかかるのみです。
信託報酬もコモディティ銘柄中では最安値ですので、手数料を抑えて運用ができます。
eMAXISプラス コモディティインデックスを詳しく見てみる(マネックス証券)
iシェアーズ コモディティインデックス・ファンド
セクター別構成割合(2022年4月28日時点) | |
エネルギー | 62.7% |
農産物 | 18.4% |
産業金属・貴金属 | 13.7% |
畜産物 | 5.1% |
こちらのファンドはエネルギー比率が高いですね。
トータルリターン(2022年5月末時点・年率) | |
1年 | +88.40% |
3年 | +23.48% |
5年 | +14.77% |
直近ロシア・ウクライナ戦争の影響でエネルギー価格が急騰し、本ファンドの価格は急上昇しています。
コスト | |
申込手数料 | 0% |
信託報酬率(年率・税込) | 1.0085%程度 |
信託財産留保額 | なし |
こちらも購入時、解約時の手数料はかかりません。
信託報酬はeMAXISに比べ若干高いものの、コストを抑えて運用できる商品です。
iシェアーズ コモディティインデックス・ファンドを詳しく見てみる(マネックス証券)
ダイワ/RICIコモディティ・ファンド
セクター別構成割合(2022年4月28日時点) | |
エネルギー | 40.0% |
産業金属・貴金属 | 25.1% |
農産物 | 20.0% |
ソフト(綿花・コーヒーなど) | 10.0% |
畜産物・その他 | 4.9% |
こちらの商品はバランスよく投資先が分散されています。
トータルリターン(2022年5月末時点・年率) | |
1年 | 79.58% |
3年 | 26.72% |
5年 | 15.35% |
パフォーマンスも申し分ないですね。
コスト | |
申込手数料 | 0% |
信託報酬率(年率・税込) | 1.9255%程度 |
信託財産留保額 | なし |
eMAXIS・iシェアーズに比べ、信託報酬率が高めに設定されています。
でも実はこの商品分配金を出すことで他商品と差別化されているんです。
年に2回分配月があるのですが、前回(2022.4)は5103円の基準価格に対して450円の分配金を出しています。
利益が乗っているときのみの分配金の払い出しですが、インカムも欲しい方にはおすすめの商品です。
ダイワ/RICIコモディティ・ファンドを詳しく見てみる(マネックス証券)
まとめ

コモディティはインフレに強いというお話をしました。
株式とあわせ持つと非常に相性が良いです。
また、投資信託という形で投資すればコモディティ市場全体に投資することができましたよね。
投資で失敗しないために分散投資はとても大切です。
是非この記事を参考にしてコモディティ投資信託の組み入れも検討してみてくださいね。