「アメリカには連続増配企業がたくさんあるみたいだけど、どれを買ったらいんだろう?」
「個別の増配銘柄とETF、結局どっちを選んだらいいんだろう?」
とお悩みの方へ!
時間がある方は、個別銘柄!
時間がない方はETFを選ぶのがいいですよ。
なぜなら、銘柄選定によって、個別株の方がETFより高いパフォーマンスをあげることができるからです。
銘柄は自分が肌で感じやすい企業を選んでいくのがオススメです。
例えば、コカ・コーラ。
「コーラの値段が上がってきたな~」「コーラを脅かす飲み物が出てきたな~」など、肌で感じることができますよね。
連続増配株に投資をする上ではこれくらいの感覚で売買の判断すればいいと思います。
この記事では、現役銀行員の私が選定した2022年オススメの米国連続増配企業10社と連続増配ETF2本を紹介します。
米国連続増配銘柄への投資を検討されている方は是非ご覧いただき、今後の資産形成の参考にしてみてください!
アメリカには30年以上連続増配している企業が70社以上ある

アメリカには30年以上連続増配している企業が70社以上もあります。
一方、日本では花王の1社のみ。
いかにアメリカには投資家目線の企業が多いかがおわかりいただけるでしょう。
とはいえ、米国連続増配投資にも、もちろんメリット・デメリットがあります。
米国連続増配企業に投資するメリット
やはり一番のメリットは長期で安定的に配当収入を得られること。
配当金をいくら出すかは事前に決まっているわけではありません。
ですが、連続増配企業はここ数十年配当を増やし続けているということです。
増配し続けれる財務内容と株主への還元を重視する経営方針は魅力的ですよね。
また、米国連続増配株は価格が安定していることでも有名ですので、安心して長期投資ができます。
米国連続増配企業に投資するデメリット
価格が安定している、ゆえに短期で大きく増やすことはできません。
連続増配株は長期保有前提で考えましょう。配当を受け取りながらコツコツと増やしていくイメージです。
また、配当金の確定申告が少し手間です。
米国株に配当が出た際、アメリカで10%課税され、日本で20.315%課税されます。
米国で課税された10%を取り戻すには、確定申告が必要になります。
現役銀行員が選ぶ米国連続増配銘柄10選

プロクター&ギャンブル(PG)
連続増配企業といえは、P&Gを思い浮かべる人も少なくないはず。
みなさんご存じのとおり、あのオムツ(パンパース)を販売している会社です。
他にも、洗剤(アリエール、ボールド)やヘアケア製品(パンテーン)等、みなさんも使ったことがあるものがたくさんあるはず。
身近に投資を感じることができますね。
また、価格は多少の上下があるものの、キレイな右肩上がり。
連続増配株への入り口はP&Gがオススメ!
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
66年 | 2.25% | 生活必需品 | 392,279百万USD |

コカ・コーラ(KO)
みなさんご存じの飲料会社。
「コカ・コーラ」の他にも「スプライト」や「ファンタ」等も人気商品。
製品は世界200ヵ国以上で消費者に提供されています。
コカ・コーラ株を保有すれば、買い物に行ったとき、「これ、自分が株主の飲み物じゃん♪」とちょっとテンションが上がるかも!?
また、コカ・コーラは投資家ウォーレンバフェットが保有している有名銘柄でもあります。
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
59年 | 2.62% | 生活必需品 | 285,936百万USD |

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
日本でも聞きなじみのあるヘルスケア企業。
ジョンソン&ジョンソンの時価総額は現在約61兆円。
世界のトヨタ自動車の時価総額が約36兆円だからその規模は1.5倍以上。
当面ヘルスケア部門トップの座が揺らぐことはないでしょう。
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
60年 | 2.46% | ヘルスケア | 483,560百万USD |

マクドナルド(MCD)
みなさんご存じのマクドナルド。
実は連続増配企業なんです。
また、パフォーマンスもここ5年基本的に日経225を上回っています。
外食産業はコロナで一時的にダメージを受けたものの、株価は既に回復。
マクドナルドがファストフード業界を牽引する体制はそう簡単には揺るがないでしょう。
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
47年 | 2.16% | 一般消費財・サービス | 185,027百万USD |

シンシナティ・ファイナンシャル(CINF)
もしかしたらあまり聞き馴染みのない企業かもしれません。
でも、実は62年間も連続増配しているアメリカの保険会社です。
メインは損害保険。
時価総額は約2.8兆円。
日本だとMS&AD(三井住友海上+あいおいニッセイ同和)の時価総額が約2.3兆円ですので、CINFの企業規模の大きさがわかると思います。
金融セクターの株式は景気に左右されやすいですが、1つ入れておくならシンシナティ・ファイナンシャルかも!
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
62年 | 1.96% | 金融 | 22,506百万USD |

スリーエム(MMM)
創業120年の歴史ある企業。
様々な分野の製品を製造、販売しています。
代表的なものはテープ。
セロハンテープは1930年にスリーエムによって開発されたものです。
また、コロナ禍では医療従事者向けのマスクの製造にも力を入れています。
価格は5年間で下落していますが、63年間の連続増配と4%の配当利回りは魅力的。
今仕込むなら割安感があります!
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
63年 | 4.00% | 資本財・サービス | 84,903百万USD |

ペプシコ(PEP)
世界を代表する飲料・食品企業。
ペプシコーラはもちろん有名ですが、実は、トロピカーナ・ジュースやマウンテンデューもペプシコの飲み物です。
また、日本でも見かけるポテトチップスのレイズやドリトスも実はペプシコのお菓子なんです。
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
50年 | 2.50% | 生活必需品 | 241,847百万USD |

ウォルマート(WMT)
アメリカに本部を置く世界最大のスーパーマーケット。
さまざまな商品やサービスを低価格で提供しています。
お隣カナダやメキシコはもちろんのこと、中国、南米、インド、アフリカ等にも積極的に進出しています。
2005年には日本の西友を子会社化したのをご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか(2021年に親子関係は解消)
パフォーマンスは日経225に圧倒的な勝利。スーパーマーケット銘柄を入れるならウォルマートに決まり!
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
48年 | 1.43% | 生活必需品 | 431,644百万USD |

S&Pグローバル(SPGI)
米国株投資をされている方ならS&P500を聞いたことがない人はいないでしょう。
あのS&Pです。実は連続増配企業なんです。
世界の市場分析、格付け等を行っている企業です。
配当利回りは若干低めですが、価格は5年間で約2倍。
よっぽどのことがない限り、確立されたこの地位が揺らぐことはないでしょう。
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
48年 | 0.89% | 金融 | 131,752百万USD |

キンバリークラーク(KMB)
アメリカの日用品メーカー。
主要製品は紙おむつ、ティッシュペーパー、トイレットペーパー等です。
ティッシュのクリネックスやScottはキンバリークラークの製品です。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
価格はかなり安定して推移しています。配当利回りが3%超えているのも魅力的。
配当をしっかり受け取りながら安全運転したい方にオススメの企業です。
連続増配年数 | 配当利回り(税引き前) | 業種 | 時価総額 |
50年 | 3.35% | 生活必需品 | 46,668百万USD |

米国連続増配ETF2選

連続増配企業を10社見てきましたが、個別株とETFどっちがいいの?
と思われている方も多いのではないでしょうか?
銘柄選定の時間がある+管理を楽しめる人なら個別企業。
理由は、選び方によっては、個別銘柄の方が配当利回りが高くなったり、値動きも安定するからです。
とはいえ、時間がない+銘柄管理が面倒な人はETF!
VIG(バンガード米国増配株式ETF)
連続増配株の代表的ETFといえば、VIGでしょう。
こちらは10年以上連続増配を続けている企業を選定して構成されています。
現在の配当利回りは1.80%。
順位 | 銘柄名 | 比率 |
1 | MICROSOFT CORP ORD | 5.03% |
2 | HOME DEPO INC ORD | 3.58% |
3 | JPMORGAN CHASE & CO ORD | 3.56% |
4 | UNITEDHEALTH GROUP INC ORD | 3.53% |
5 | JOHNSON & JOHNSON ORD | 3.45% |
ハイテク系や金融系が組入上位に入っています。
ハイテク系や金融系は生活必需品セクターに比べ、市場金利等の景気に左右されやすいです。
今の組み入れ比率だと価格も割とブレそうです。
とはいっても、ETFは運用会社で銘柄の入れ替えをしてくれますので、時間がない方はETFを買いましょう。

SDY(SPDR S&P 米国高配当株式ETF)
こちらは25年以上連続増配している銘柄で構成されています。
配当利回りに着目して銘柄選定されているので、こちらも値動きは割と大きい印象です。
しかし、2.66%の配当利回りは魅力的。
増配+配当利回り重視のETFならこれですね!
順位 | 銘柄名 | 比率 |
1 | AT&T INC ORD | 2.82% |
2 | EXXON MOBIL CORP ORD | 2.29% |
3 | CHEVRON CORP ORD | 2.16% |
4 | ABBVIE INC ORD | 2.08% |
5 | NATIONAL RETAIL PROPERTIES INC ORD | 1.92% |

高配当ETFについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
まとめ
というわけで、連続増配企業10社と連続増配ETFを2本紹介しました。
繰り返しになりますが、銘柄選定の時間があり、管理を楽しめる方は個別銘柄!
時間がない+管理が面倒な人はETFを選ぶべきだと思います。
なぜなら、時間をかけて個別の銘柄選定をすることによって、ETF以上の安定性・利回りを追求できるから。
個別銘柄を選ぶうえでは、身近に感じる企業がオススメということも冒頭お伝えしました。
連続増配企業への投資は長期保有が前提で、売買のタイミングは生活するうえでの感覚も大切だからです。
とはいえ、個別銘柄の選定が面倒な方や時間がない方はETFでもOKです。
投資はとにかく楽しむことが一番です。
個人的には銘柄選定や保有株の商品を生活の中で目にするのを楽しく感じます。
自分に合った投資方法で資産運用を楽しみましょう!